不動産の取得・保有と税金|FP2級Wiki

不動産の取得・保有と税金では、不動産取得税と登録免許税の税率が重要です。各種税額軽減も覚えましょう。また、相続の場合、不動産取得税は課税されませんが登録免許税はかかります。このあたりも注意しましょう。

1.不動産取得税

1.課税対象

登記の有無を問わず、現実に土地を建物を取得した者に対し、都道府県が課税する(売買・交換・贈与・新築・増改築など)。
公共的、公益的な目的の不動産の取得や、相続や法人の合併などのような形式的な移転の場合は非課税とされる(死因贈与は課税される)。

2.免税点

課税標準(固定資産税評価額)が次の額に満たない場合には、課税されない。

  • 土地:10万円
  • 家屋:建築(増築・改築も)は1戸につき23万円、売買・贈与・交換などは1戸につき12万円

3.税額

不動産取得税額=固定資産税評価額×税率

4.税率

標準税率は原則4%だが、特例措置(現在令和6年3月末まで延長中)により土地住宅3%となる。

5.宅地の課税標準の特例

宅地の課税標準は固定資産税評価額の2分の1になる。

6.住宅の課税標準の特例

住宅(居住用やセカンドハウス用)を取得する場合、以下の通り固定資産税評価額から一定額控除した額を課税標準※にできる。
※税額を計算するときに、税率をかける対象金額のこと(例:税額=課税標準×税率)

新築住宅(自己居住用・貸家)の場合

床面積50㎡(戸建て以外の貸家は40㎡)~240㎡以下の新築を取得した場合、固定資産税評価額から1,200万円※控除できる。
※認定長期優良住宅は1,300万円になる。

中古住宅(自己居住用のみ)の場合

床面積50㎡~240㎡以下で一定の条件を満たせば建築時期ごとに異なる控除額(100~1200万円)で固定資産税評価額を控除できる。

2.登録免許税

1.登記

不動産を登記するときにはが課税する。登記権利者(買い主)と登記義務者(売り主)が連帯納税義務を負う
表題部※の登記は非課税である。表題登記は取得から1ヵ月以内に行う。
※表題部:土地・建物に関する物理的状況を表示した表示登記が記載されている部分のこと。

2.税額

登録免許税額=固定資産税評価額(抵当権設定登記は債権金額)×税率

3.軽減税率

土地と一定の自己居住用の住宅家屋(新築または売買取得後1年以内に登記をした場合)は軽減税率が適用される。

贈与や交換等では2.0%、相続による取得では0.4%本則が適用され、軽減税率はない

1.住宅用家屋の所有権保存登記の税率の軽減

登記の種類本則軽減措置
所有権保存の登記(住宅)0.4%0.15%
さらに新築の認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合は0.1%になる

2.土地の売買による所有権移転登記の税率の軽減

登記の種類本則軽減措置
所有権移転の登記(土地)2.0%1.5%

3.住宅用家屋の所有権移転登記の税率の軽減

登記の種類本則軽減措置
所有権移転の登記(住宅)2.0%0.3%
さらに新築の認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合は、一戸建ては0.2%それ以外は0.1%になる

4.住宅取得資金の貸付け等による抵当権設定登記の税率の軽減

登記の種類本則軽減措置
抵当権設定の登記0.4%0.1%

3.消費税

譲渡貸付
土地非課税非課税(1ヵ月未満の貸付は課税)
建物課税課税(住宅は非課税)

4.印紙税

不動産売買契約書・建設工事請負契約書・金銭消費貸借契約書・領収書など、課税文書に対してが課税するもの。
作成書類のすべてに貼付して消印することで納付する。
印紙を貼らなかったときや金額不足があったときは、納付しなかった分の印紙税と、その2倍相当額の合計3倍の過怠税が課される。また、貼ってあるが消印が無いという場合には貼付した印紙とは別に同額(1倍)の過怠税が課される。

5.固定資産税

毎年1月1日現在において、不動産の所有者に対して市町村(23区は都)が課税する。
★実は年度の途中で売却しても1年分の納税義務がある。しかし現実には売買取引慣行上、買主が日割りで払わされる契約が多い。

1.税額

固定資産税の額=固定資産税評価額×税率

2.住宅用地の課税標準の特例

居住用であればいいので自宅じゃなくてもOKです。賃貸アパートとかも可能。

要件軽減内容
小規模住宅地
(200㎡以下の部分)
課税標準が6分の1になる
一般住宅地
(200㎡超の部分)
課税標準が3分の1になる
賃貸用でも適用可

3.税率

標準税率1.4%
※標準税率とは、通常はその税率にすべきとして定められている税率。しかし財政上の理由があるときは変更ができる。

4.新築住宅の税額軽減の特例

一定要件を満たす新築住宅は、一定期間、固定資産税が軽減される。

  • 床面積120㎡以下の部分の税額が2分の1に軽減される。

減税期間

通常認定長期
優良住宅
新築の一般住宅3年間5年間
新築の中高層耐火住宅5年間7年間

5.納期

原則、年4回(4・7・12・2月)。一括納付も可能。

6.都市計画税

毎年1月1日現在において、市街化区域内に所在する不動産の所有者に対して市町村(23区は都)が課税する。

1.税額

都市計画税の額=固定資産税評価額×税率

2.住宅用地の課税標準の特例

要件軽減内容
小規模住宅地
(200㎡以下の部分)
課税標準が3分の1になる
一般住宅地
(200㎡超の部分)
課税標準が3分の2になる
賃貸用でも適用可

3.税率

制限税率0.3%
※制限税率とは、各市町村において税率を条例で定めているが、課税する場合にこれを超えてはいけないと定めた税率のこと。

外部リンク:国土交通省,スタディング FP講座

不動産の取得・保有と税金に関する過去問を解いてみましょう。2021年5月試験 学科 問47

不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 不動産取得税は、贈与により不動産を取得した場合であっても、その不動産の取得者に課される。
  2. 一定の要件を満たす戸建て住宅(認定長期優良住宅を除く)を新築した場合、不動産取得税の課税標準の算定に当たっては、1戸につき最高1,200万円を価格から控除することができる。
  3. 所有権移転登記に係る登録免許税の税率は、登記原因が贈与による場合と相続による場合では異なる。
  4. 不動産に抵当権設定登記をする際の登録免許税の課税標準は、当該不動産の相続税評価額である。

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解答

Wiki技能士

カッコ書き出題です。いわゆる重箱の隅問題ですね。
なかなか覚えるのに苦労しますが、不動産の取得に係る税金の項目は頻出項目。
このページは何度も読み直して覚えてほしいです!!

不動産の取得・保有と税金