譲渡所得・一時所得・山林所得|FP2級Wiki

ここでの重要ポイントは譲渡所得の土地建物の長期と短期でしょうか。
一般資産が譲渡した時点であるのに対して、土地建物はその年の1月1日であることの違いを覚え、
さらに不動産の分野で出てくる居住用財産の長期譲渡所得(軽減税率)の条件が1月1日の10年超(ややこしい!)であることをしっかり暗記しましょう。このあたりが試験本番で混乱します!

       

1.譲渡所得

譲渡所得とは資産の譲渡で得られる所得をいう。

1.譲渡所得の区分と課税方法

譲渡所得は、資産の種類や所有期間などにより土地建物等株式等一般の資産3つに区分される。

土地建物等

譲渡の年の1月1日において5年超のものが長期譲渡所得、5年以下短期譲渡所得となる。どちらも申告分離課税

株式等

上場株式等に係る譲渡所得と、一般株式等(非上場株など)に係る譲渡所得に分かれる。どちらも申告分離課税

一般の資産(ゴルフ会員権・書画・骨とう品・貴金属・事業用資産(土地建物をのぞく))

譲渡した時点5年超長期譲渡所得、5年以下短期譲渡所得。総合課税になる。
また、個人が金地金を売却した所得も譲渡所得になります。ただし、営利目的で行っている場合には事業所得または雑所得になります。

2.一般の資産の譲渡所得の金額

一般の資産の譲渡所得は以下のように計算する。

譲渡所得の金額=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額[最高50万円]

なお、特別控除額(50万円)はまず短期譲渡所得から控除し、控除しきれない場合に長期譲渡所得から控除する。

3.一般の資産の譲渡所得の課税方法

一般の資産の譲渡所得総合課税の対象となる。

  • 短期譲渡所得:そのまま全額算入する
  • 長期譲渡所得:その2分の1を総所得金額に算入する。
       

2.一時所得

一時所得とは営利目的ではない一時の所得で、労務や資産譲渡の対価としての性質を有しない所得をいう。

1.一時所得の例

  • 保険料負担者と受取人が同一人の生命保険の満期・解約金、損害保険の満期・解約金
  • ふるさと納税の返礼品
  • クイズの賞金
  • 競馬・競輪の払戻金
  • 法人からの贈与による金品

2.一時所得の金額

一時所得の金額=対象の収入の総合計-その収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円)

3.課税方法

原則、総合課税。一時所得の金額の2分の1が総所得金額に算入される。

総所得金額に算入される金額=一時所得の金額×1/2

ただし、一時払養老保険等(契約期間5年未満のもの)の差益は20.315%の源泉分離課税

3.山林所得

山林所得とは山林を伐採して譲渡したこと等による所得をいう。
ただし、山林を取得後5年以内に伐採して譲渡等をした場合は事業所得または雑所得となる。

山林所得の金額

山林所得の金額=総収入金額-必要経費-特別控除額(最高50万円)

外部リンク:国税庁,スタディング FP講座

       

それでは過去問を解いてみましょう。2021年9月試験 学科 問33

所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 賃貸用土地および建物の取得者が、当該土地および建物を取得した際に支出した仲介手数料は、その支払った年分の不動産所得の金額の計算上、全額を必要経費に算入することができる。
  2. 不動産の貸付けをしたことに伴い敷金の名目により収受する金銭の額のうち、その全部または一部について、その年中に、返還を要しないことが確定した金額は、その年分の不動産所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
  3. 借家人が賃貸借の目的とされている居宅の立退きに際し受ける立退き料(借家権の消滅の対価の額に相当する部分の金額を除く)は、原則として一時所得に該当する。
  4. 収入のない専業主婦(夫)が金地金を売却したことによる所得は、譲渡所得となる。

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解答

Wiki技能士

4は金地金は現物投資のイメージが強いので惑わせる問題ですね。
売買目的なら事業所得や雑所得になりますね。
肝心の答えの1番ですが、これは不動産所得のテーマになります。
この場合の仲介手数料は資産計上されているので減価償却の方に混ざってきます。