国税・地方税等(税の分類)|FP2級Wiki

ここでは税金の様々な区分について学びます。国税、地方税。納付方法、非課税所得。ざっくりと覚えておきましょう。

       

1.国税と地方税

国から取られるのが国税、地方公共団体から取られるのが地方税となります。

  • 国税:所得税法人税、相続税、贈与税、登録免許税印紙税など
  • 地方税:住民税事業税固定資産税不動産取得税など

2.直接税と間接税

納税する義務がある人を納税義務者、実際に税金を支払う者を担税者という。
これらが同一の性質の税を直接税、同一でない税(店舗などが支払う)を間接税という。

  • 直接税:所得税、法人税、相続税、贈与税、固定資産税など
  • 間接税:消費税、酒税、たばこ税など

*消費税には様々な議論がありますが、試験対策的にここでは間接税とします。

3.申告納税方式と賦課課税方式

納税の方法は、納税者が自分で計算して申告・納税する申告納税方式と、
国・地方公共団体が計算した税額を納税する賦課課税方式がある。

  • 申告納税方式:所得税法人税、相続税、贈与税、消費税、法人住民税、法人事業税など
  • 賦課課税方式:個人住民税個人事業税、不動産取得税、固定資産税など
       

4.所得税の納税義務者

居住者、非居住者問わず、日本で得た所得は課税対象になるし、居住者は海外で得た所得も対象となってくる。

居住者とは、国内に住所がある、もしくは、国内に1年以上居所がある個人。

種類定義課税所得の範囲
居住者居住者のうち非永住者以外国内外すべての所得
非永住者の
居住者
居住者のうち日本国籍が無く、
かつ過去10年5年以下
期間しか国内に住所や居所が
無かった個人
・日本国内に源泉のある所得

・外国に源泉のある所得で
日本国内で支払われたものや、
国外から送金があったもの。
非居住者居住者以外の個人日本国内に源泉のある所得
源泉というのは温泉でいうところのお湯が沸いて出てくるところです。利益の源。

5.所得税の非課税所得

世の中が煩雑になりすぎないように、福祉目的、厚生的な面、いろいろな理由で税金を掛けない所得(非課税所得)がある。

  • 傷病者・遺族が受け取る恩給や年金(遺族年金、障害年金)
  • 給与所得者が勤務先から受け取る出張・転任のための旅費、通勤手当(月15万まで)および職務上必要な現物給与(制服等の支給や貸与)
  • 当座預金や納税準備預金の利子
  • 財形年金貯蓄や財形住宅貯蓄の利子(元本合計550万円まで)
  • 生活用動産の譲渡による所得(生活に通常必要な動産に限る。貴重品は1個1組が30万円以下の物まで)
  • 心身に加えられた損害に対する損害賠償金や慰謝料など
  • 雇用保険の基本手当
  • その他、宝くじ当選金品など

外部リンク:国税庁,スタディング FP講座

       

それでは過去問を解いてみましょう。2021年9月試験 学科 問31

わが国の税制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 所得税は、国や地方公共団体の会計年度と同様、毎年4月1日から翌年3月31日までの期間を単位として課される。
  2. 贈与税では、納税者が自らの納付すべき税額を確定させ、申告・納付する申告納税方式を採用している。
  3. 税金には、国税と地方税があるが、相続税は国税に該当し、登録免許税は地方税に該当する。
  4. 税金を負担する者と税金を納める者が異なる税金を間接税といい、固定資産税は間接税に該当する。

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解答

助手のウィキ子

贈与税は自分から申告しないとダメですよー。忘れないでね☆