区分所有法 宅地建物取引業法|FP2級Wiki

区分所有法は決議事項が何が何分の何かが重要ポイントです。
宅地建物取引業は、媒介の一般・専任・専属専任がムキャー!ってなります。

       

1.区分所有法

1.区分所有法

区分所有法は、分譲マンション等の区分所有建物の権利関係や管理などを規定した法律。構造上複数に区分された中で独立して居住等できる建物を区分所有建物とし、これの共有で使用する部分を除いた部分を所有することを区分所有権としている。

2.専有部分・共用部分・敷地利用権

区分所有建物は専有部分共用部分からなり、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利を敷地利用権と言う。

専有部分それぞれの区分所有者が単独で所有している建物の部分のことを「専有部分」と呼ぶ
共用部分区分所有者が全員で共有している建物の部分を「共用部分」という。
・区分所有者が共同で使用する法定共用部分(廊下、階段、エレベーター、エントランス、バルコニー、外壁など)
・本来は専有部分となることができるが、管理規約の定めにより規約共用部分とされたもの(管理人室・集会室など)
規約共用部分は登記しなければ第三者に対抗できない。

敷地利用権

専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利(所有権の共有持分、借地権の準共有持分)
敷地利用権は一体性の原則により専有部分と分離処分はできません。

なお、共用部分の持分割合は、原則として各共有者が有する専有部分の床面積の割合による。ただし、規約で別段の定めをすることもできる。

3.集会の決議

区分所有者は全員管理組合の構成員になり、集会を行う。

  • 毎年最低1回は集会をする。
  • 開催の通知は一週間前までにしなければならない(規約で伸縮可能)
決議要件主な決議内容
過半数の賛成 管理者の選任、解任
4分の3以上の賛成規約の設定、変更、廃止
・大規模滅失(建物価格の2分の1超)による共用部分の復旧
・管理組合法人の設立、解散
5分の4以上の賛成建替え

4.規約の効力

規約は所有者、相続人、買主、占有者(賃借人)に効力が及ぶ。しかし占有者に及ぶ効力は使用方法に関する事項のみで管理方法に関する効力は及ばない。
       

2.宅地建物取引業法

1.宅地建物取引業

宅地建物取引業とは、宅地と建物を売買して商売してる業種で、免許が必要です。

宅地建物取引業にあたるものは以下の行為を生業としたものです。(自己所有物件の貸借のみ取引業に該当しない)

  • 宅地建物の売買・交換 
  • 宅地建物の売買・交換・貸借の代理
  • 宅地建物の売買・交換・貸借の媒介

2.宅地建物取引士の設置

業者は事務所ごとに5人に1人の割合で専任の宅地建物取引士の設置義務がある。
以下の業務は宅地建物取引士にさせること(専任でなくてよい)
  • 重要事項の説明(契約成立前、宅地建物取引士証の提示も)
  • 重要事項説明書(契約成立前)への記名
  • 契約締結時に交付する書面への記名

3.媒介契約の種類

宅建業者に媒介をお願いして売買相手を探してもらう場合、一般媒介、専任媒介、専属専任媒介契約の3種類がある。

媒介契約他業者へ
の依頼
自己取引指定流通
機関への
登録義務
業務報告義務有効期間
一般できるできるなしなしなし
専任できないできる7日以内2週間
1回以上
3か月
を上限
専属専任できないできない5日以内1週間
1回以上
3か月
を上限
3か月超えた部分は無効。更新は依頼者の申出のみ可(自動更新不可)
       

4.報酬額の制限

売買・貸借の媒介において売主、買主それぞれ一方からもらえる報酬は、国土交通大臣の定めた上限がある。

  • 売買:売買価格が400万円超の場合、一方に請求できる限度額は「売買価格×3%+6万円+消費税」
  • 貸借:貸主・借主双方から受領できる報酬額は、原則、合算して借賃の1カ月分以内+消費税が限度

5.クーリングオフ

  • 宅地建物取引業者が売主の場合で、一定の場所以外にて申し込みや契約を締結した場合はクーリングオフができる。一定の場所とは事務所・案内所・買主が指定した自宅&勤務先など。
  • 宅建業者はクーリングオフを理由に損害賠償や違約金請求はできない。

外部リンク:国土交通省,スタディング FP講座

       

それでは過去問を解いてみましょう。2021年5月試験 学科 問42

宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、買主は宅地建物取引業者ではないものとする。

  1. 宅地建物取引業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、一定の期間内に当該専任媒介契約の目的物である宅地または建物に関する一定の事項を指定流通機構に登録しなければならない。
  2. 専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その契約は無効とされる。
  3. 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の1を超える額の手付を受領することができない。
  4. 宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、貸主と借主の双方から受け取ることができる報酬の合計額は、当該建物の借賃(消費税等相当額を除く)の2ヵ月分に相当する額に消費税等相当額を加算した額が上限となる。

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解答

Wiki技能士

ちなみに2番は無効になるのではなく、3ヵ月になりますね。

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