教育資金プランニング|FP2級Wiki
日本政策金融公庫が行う国の教育ローンと日本学生支援機構の奨学金制度を中心に学習しましょう。
1.教育資金プランニング
教育資金の準備は必要となる時期がわかるため、計画的な準備が必要です。方法としては学資保険(こども保険)がある。
2.教育ローン
教育資金が積み立てられない場合は貸付という選択肢がある。
1.教育一般貸付(国の教育ローン)
日本政策金融公庫が行っている。申込人は原則保護者。
- 保護者の所得基準あり(子の人数に応ずる)
- 金利固定(ひとり親、交通遺児家庭、低所得家庭は金利優遇あり)
- 融資限度は通常1人当たり上限350万円
- 返済期間は18年以内
- 利用にあたって学業成績は問わない
- 入学金や授業料だけでなく、受験費用、定期券代、アパート代など幅広く利用可能
- 融資対象は、中卒以上を対象とする教育施設。高校、大学、大学院のほか、職業能力開発校などの教育施設も含まれる。
2.民間の教育ローン
有担保と無担保があり、一般的には有担保のほうが融資限度や金利が有利になる。
3.日本学生支援機構の奨学金制度
奨学金には返還が必要な貸与型と返還不要の給付型がある。貸与型は卒業後に本人が返還する。
貸与型
国が実施する貸与型の奨学金で、返還するお金は次の世代の奨学金として使われ、先輩から後輩へとリレーされていく仕組み。
- 無利子の第1種奨学金と有利子(在学中は無利子)の第2種奨学金がある
- 収入基準や成績基準は第2種奨学金のほうが緩やかである
- 奨学金の振込口座は学生名義となり、返済は卒業後から始まる
- 第一種の人は定額返還のほかに所得連動返還が選べる
返済方法は毎月定額の定額返還方式と前年所得により返済額が決まる所得連動返還方式(こちらは第一種奨学金のみ)がある。
また、返済が困難な場合の減額返還、返還期限猶予なども準備されている(審査が必要)。
給付型
経済的理由で進学が困難な者に対し、大学等への進学の目的および意思が明確であれば成績だけで判断せず、返済不要で支援が受けられる給付型制度。
学力基準と家計基準(収入・資産)で判定される。 毎年、給付奨学生としての資格審査があり、結果によっては交付が見送られる場合や、交付済み奨学金の返還を求められる場合がある。
貸与型奨学金との併用は第1種、第2種とも可能。その他の奨学金や支援制度も、実施主体側が制限していなければ併用が可能となっている。
外部リンク:日本学生支援機構,スタディング FP講座
それでは過去問を解いてみましょう。2020年1月試験 学科 問9
奨学金および教育ローンに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 日本学生支援機構の奨学金(貸与型)の返還が困難となった場合、一定期間の返還を猶予する返還期限猶予を申請することができる。
- 日本学生支援機構の奨学金(貸与型)には、無利息の第一種奨学金と利息付き(在学中は無利息)の第二種奨学金がある。
- 日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の資金使途として、入学金・授業料等の学校納付金や教材費だけでなく、受験にかかった費用や在学のために必要となる住居費用も対象となる。
- 日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)は、学生の保護者が申込人になることはできず、学生本人が申込人となる。
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解答
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国の教育ローンは保護者。日本学生支援機構は学生本人です!