経済指標|FP2級Wiki

経済の状況を判断するための経済指標はたくさんあります。FP2級ではその一部を学習します。

1.GDPと経済成長率

GDP(国内総生産)

一定期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスの付加価値のことで、国全体の経済規模を示します。内閣府が四半期ごとに発表している。GDPは三面等価の原則により生産、分配(所得)、支出のどの観点からみても原則として同じ値となり、支出側から見た場合、民間最終消費支出(個人消費のこと)の構成比が一番高くなっている。

経済成長率

GDPの増加率を前年比あるいは四半期ごとの前年同期比における変化率で示すもの。

名目と実質

GDPと経済成長率にはそれぞれ名目GDPと実質GDP、名目経済成長率と実質経済成長率とがあり、
「名目」はそのまま単純計算した値。
「実質」は、そこから物価の変動による影響を取り除いたものをいいます。
たとえばその期間に生産が2倍になれば名目GDPは2倍となりますが、経済規模が突然2倍になるわけではありません。
その辺り実質GDPのほうが肌感に近く、重視されています。

       

2.景気動向指数

景気動向指数は内閣府が毎月発表しています。生産や雇用に関する指標など、景気に敏感な指標を統合した指数。
CI(コンポジット・インデックス)DI(ディフュージョン・インデックス)の2種類あり、CIを中心とした公表形態となっている。
CIとDIはいずれも先行系列、一致系列、遅行系列から算出している(全30種)。

先行指数11種

東証株価指数・消費者態度指数・新規求人数・マネーストック(M2)など

一致指数10種

有効求人倍率・営業利益など

遅行指数9種

完全失業率・消費者物価指数・常用雇用指数

CI(コンポジットインデックス)

主として景気変動の、その大きさやテンポ(量感=動きの大きさや勢い)を測定するもの。
CIが上昇すると景気拡張、低下すると景気後退の局面と判断する。

DI(ディフュージョンインデックス)

DIは、景気拡張の動きの波及度合いを測定するもの。
DI指数が50%超の場合は景気拡張、50%未満は景気後退の局面と判断する。

       

3.全国企業短期経済観測調査(日銀短観)

日本銀行が景気や経営状況を把握するために全国1万社の企業を対象に行うアンケート調査のこと。
毎年3月6月9月12月の年4回調査が行われる。

業況判断指数(業況判断DI)

日銀短観で発表される景気判断指数を業況判断DIという。業況が良い企業の割合から、悪い企業の割合を引いた値。
下降になれば景気も後退局面。上昇すれば回復局面と判断される。

4.物価指数

消費者物価指数

一般消費者が購入している財やサービス価格(税込)の動向を表す指数。総務省が毎月発表。各種経済施策公的年金の改定等に利用される。指数計算に採用する品目などは定期的な見直しが行われる。

企業物価指数

企業間で取引されるの価格の動向を表す指数。日本銀行が毎月発表。
原油価格や為替変動が直接影響するので消費者物価指数よりも短期的な変動が大きい

       

5.マネーストック統計

マネーストックとは通貨保有主体(法人・個人・地公体など)が保有する通貨量の残高を表すもの(銀行や政府は対象外)で、日本銀行毎月公表している。景気、物価の動向やその先行きを判断することができる。

6.雇用関連の指標

完全失業率

労働力人口(15歳以上の人口のうち就業者と完全失業者を合わせたもの)に占める完全失業者数の割合。総務省が発表。遅行系列。

有効求人倍率

公共職業安定所(ハローワーク)に登録されている求人数を求職者数で除して求めたもの。厚生労働省が公表。一致系列。

7.国際収支統計

一定期間における一国のあらゆる対外経済取引を体系的に記録したもの。財務省および日本銀行が共同で公表している。

外部リンク:経済産業省,財務省,スタディング FP講座

       

それでは過去問を解いてみましょう。2020年9月試験 学科 問21

内閣府が公表する景気動向指数に採用されている経済指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財およびサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定した指標であり、そのうち生鮮食品を除く総合指数は、景気動向指数の遅行系列に採用されている。
  2. 消費者態度指数は、現在の景気動向に対する消費者の意識を調査して数値化した指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されている。
  3. 東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所市場第一部に上場している内国普通株式の全銘柄を対象とした株価指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されている。
  4. 有効求人倍率(除学卒)は、月間有効求人数を月間有効求職者数で除して求められる指標であり、景気動向指数の遅行系列に採用されている。

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解答

Wiki技能士

消費者物価はサービスも物価になるんですよね。企業物価は財のみになります。
これを引っ掛けた問題もたまに見られます。