債券投資のリスク|FP2級Wiki

債券投資は比較的安全と言われていますが、それでも様々なリスクがあります。
FP2級での出題は最近は少ない傾向ですが、債券の知識に必要なところなので目は通しておきましょう。

       

1.金利変動リスク(価格変動リスク)

市場金利の変動によって債券価格が変動するリスクの事。基本的に逆の動きをする。

1.金利変動と債券価格の関係

一般に、市場金利が上昇すれば債券価格は下落し、市場金利が低下すると債券価格は上昇するとされる。
なぜなら市場金利が上昇する局面なら、固定金利の債券の魅力は下がり、低下する局面なら固定金利に魅力があるからである。

2.金利変動と価格変動の大きさ

  • 固定利付債&変動利付債:固定利付債のほうが、変動利付債よりも価格変動幅は大きい
  • 表面利率:表面利率が低い債券(低クーポン債)のほうが、表面利率の高い債券(高クーポン債)よりも変動幅が大きい
  • 残存期間:残存期間が長い債券の方が、残存期間の短い債券よりも価格変動幅は大きい
       

2.信用リスク

債券の発行体の経営不振などの問題で利子の支払いや元本償還不能になるリスクのことを信用リスク(デフォルトリスク)という。
発行体の収益力や格付などで変わってくる。また、発行体が同一であっても発行時期や表面利率などで異なる格付がされることもあれば、発行後に格付が変わる場合もある。
格付は最低のDから最高のAAAまで細かく分かれている。
一般に格付けが高いほど債券価格が高く、利回りは低い。
BBB(トリプルB)以上は投資適格債券となり、BB以下は投機的債券(ギャンブル性が高いということ)となる。
信頼性が低ければ誰も買いたくないので利率が高くなってくるという訳ですね。

3.その他のリスク

1.途中償還リスク

償還期限前に繰り上げて償還されることにより、予定していた期間や利回りでの運用ができなくなるリスクのことである。

2.カントリーリスク

外国債券の場合で、発行体の国全体の経済や政治の安定性の変化により資産価値が変動するリスクの事。
国ごとの信用リスクを計るものさしとしてカントリーリスク情報がある。
一般に先進国はリスクが低く、新興国はリスクが高い

3.流動性リスク

市場の取引量が極端に減り、売りたくても売ることができなくなってしまったり(不人気な株や債券)、発行体の突然の不祥事で上場廃止の恐れがでて売りが殺到し、買い手がつかず売れないなどのリスクの事。
信用リスクに似ているところがありますが、要は状況の変動により流動性を失うこと(売買できないこと)を指します。国債などの場合は途中で売らずとも償還まで待てばいいのですが償還日が無い株などは困ります。

外部リンク:財務省,スタディング FP講座

       

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助手ウィキ子

リスクって悪いことだけがリスクではないのよね。
振れ幅自体をリスクというの。
でもここでのリスクはどちらかというと悪いほうを説明してるね。
最近出題が無いけど、その他のリスクあたりは出る可能性あるよ♪

債券投資のリスク