債券投資の基礎知識|FP2級Wiki

借用証書とも言える債券。ここでは国の借金である国債を中心に学習します。とくに個人向け国債が出題されやすいです。

1.債券の仕組み

債券とは、資金を集めたい組織が(この場合だと国や地方自治体、企業など)が投資家に対して発行する借用証書のようなもの。
購入者は一定期間資金を貸し与えることで、その期間、利子を得ることができる。

券面には額面金額、償還期限、利子(クーポン)が記載されている。期限になると額面金額で手元に返ってくる。
定期預金に例えるなら額面金額が元本、償還期限が預入期間、利子は単利となる。

ただし、発行価格と額面金額がイコールとは限らないし、途中売却の際は売却益や売却損が発生する場合もある。

2.債券の発行条件

1.表面利率(クーポンレート)

額面金額に対して支払われる1年間の利子(クーポン)の割合であり、基本は固定金利だが変動タイプもある。
信用度が高い発行体の債権利率は低く、信用度が低ければ利率は高い傾向がある。

2.発行価格

額面金額100円に対しての発行時の価格を指す。100円超だとオーバーパー発行、100円未満ならアンダーパー発行と言う。
当然償還時には額面金額(100円)で返還されてくるので、償還差損に注意する必要がある。

3.償還期限

額面金額が償還される期日をいい、額面(100円)で償還される。

3.債券の売買

債券市場には新規発行債券を売り出す発行市場と、既発行の債権を売買する流通市場がある。
流通市場は以下の3つに分かれる。

  • 取引所市場:取引所での売買
  • 店頭市場:相対(あいたい)取引。取引所を通さず顧客と金融機関が直接取引する。
  • 業者間市場:金融機関同士が取引する市場

4.債券の種類

1.利付債と割引債

  • 利付債:半年ごとに利子が支払われる債券。一般に固定金利(固定利付債)であるが、変動金利の債券(変動利付債)もある。
  • 割引債:利子が無いが、額面金額から一定額を割り引いた金額が発行価格となるためその差額が利子の代わりとなる。

2.個人向け国債

個人のみ購入可能な国債。10年変動金利型、5年固定金利型、3年固定金利型がある。
いずれも基準となる国債の利回りに連動して金利が決まるが、最低利率が保証されている。

取扱機関は銀行や証券会社など。毎月募集があり額面1万円単位での購入が可能。
利払いは半年ごとで0.05%の最低利率が保証されている。
ちなみに募集条件は取扱機関で変わらない。

中途換金は発行1年後から可能になり、
「額面+経過利子-直前2回分の各利子(税引前)×0.79685」
を引いた額が償還される(死亡時や災害時は1年未満でも可能)。

利率について

  • 変動10年:半年ごとに見直し基準金利×0.66
  • 固定金利:基準金利-0.05%
  • 固定金利:基準金利-0.03%

3.新型窓口販売方式による国債(新窓販国債)

2年、5年、10年があり、すべて固定金利
毎月発行、購入単位は額面5万円単位。購入限度額は国債の種類ごとに1申込み当たり3億円。
個人向け国債とは異なり、購入者に制限はない(つまり個人でも買える)。
毎月発行としているが、金利情勢によっては募集が停止されることもある。

4.その他の債券

仕組債

社債などにみられる、債券+デリバティブ(金融派生商品)。通貨スワップや金利スワップなどを利用していろいろな組み方ができる。高い金利が設定されている反面、信用リスクなどに加え契約条項により償還金額が額面金額を下回るリスクなどがある。

転換社債型新株予約権付社債(CB)

一定の条件で、その企業の株式に転換できる権利が付いた社債。転換社債とかCBとも言われる。転換機能がついているため普通社債より利率は低め。

他社株転換条項付債券(EB債)

満期償還日に現金ではなく、そこの株式や上場投信に転換されて現物で償還される可能性がある債券。あらかじめ定められた水準以上の金額であれば現金償還、行使価格未満であれば現物での償還となる。投資家側からは一切操作はできない。

デュアルカレンシー債

払込、利払、償還が2種類の通貨でおこなわれる債券のこと。
二重通貨建て債券とも呼ばれ、2つの分類があります。

  • デュアルカレンシー債(順デュアル):払込と利払は円、償還をドル等外貨でおこなう(最後が外貨)
  • リバースデュアルカレンシー債(逆デュアル):払込と償還が円で、利払をドル等外貨でおこなう(途中だけ外貨)
助手のウィキ子

リバースデュアルカレンシー債はブーメランみたいなイメージかな。

外部リンク:財務省,スタディング FP講座

債券投資に関する過去問を解いてみましょう。2020年1月試験 学科 問23

各種債券の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 仕組債は、一般に、相対的に高い金利が設定されている半面、通常の債券に生じる信用リスクなどに加え、契約条項により償還金額が額面金額を下回るリスクなどがある。
  2. 転換社債型新株予約権付社債は、発行時に決められた転換価額で株式に転換することができる権利が付いた債券である。
  3. 他社株転換条項付債券は、対象となる株式の判定日における株価によって、額面金額で償還されるか、株式で償還されるかが決まる。
  4. リバース・デュアルカレンシー債は、購入代金の払込みおよび利払いが円貨で、償還金の支払いが外貨で行われる。

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解答

助手のウィキ子

デュアルカレンシー債の説明になってしまっています。
リバースですから途中が外国で、最後日本に帰ってきますね♪

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