2023年9月実施FP2級学科試験分析

学科試験分析

FP2級学科試験の振り返りが完了しました!
どんだけ時間かかってんのよっていうのはご勘弁ください。
遅くなってでも振り返りに取り組むことで、サイトやkindle本の内容が充実してくるのです!!
(ノД`)・゜・。アタイガンバル

毎回の事ですが、必ず試験問題を片手にご覧になってください。
易問-普通問-難問の3段階で評価します。2級の場合は私の独断と偏見、そして例年との比較です。

すべてひとことコメントなんでたいして役には立ちませんが、
それぞれにリンクを貼ってあるので復習するのにいいと思います。
よろしくお願いします(*´▽`*)

問題1

易問 正解は1。これは簡単ですね。「一般的な説明」はとりあえず適切。有償の任意後見契約もOKです。株の個別銘柄の購入は勧めたらいけません。

01.倫理と関連法規

問題2

易問 正解は3。3は年金現価係数の解説になっていますね。資本回収係数は逆で、元本に乗じて毎年の金額を割り出す係数です。

02.ライフプランニングの手法

問題3

易問 正解は4。健康保険の問題。75歳未満。75歳になると後期高齢者になりますね。傷病保険は直近12ヵ月。国保は都道府県および市町村・特別区ですね。国保の人は自分の保険証を見てみましょう。

03.公的医療保険

問題4

普通問 正解は2。自己都合退職の給付制限は原則2ヵ月です。もし4カ月だったらちょっと辛いですね。7日の待期期間はみんな覚えてたと思いますが、ここの論点は少し難しかったかも。

05.労災保険・雇用保

問題5

普通問 正解は4。付加年金(老齢基礎年金のほう)は増減しますが、加給年金(老齢厚生年金のほう)は繰り上がりもせず増額もしません。年金の問題は基礎年金と厚生年金で混乱しがちです。FPWikiでは項目を分けて明確に解説していますのでご参考にしてください。

08.老齢給付(厚生年金保険)

問題6

難問 正解は2。年金分割制度は、離婚時に厚生年金の多い人から少ない人へ渡す制度。合意分割は合意という名前ですが、分割割合が決まらない場合には裁判で決めることも出来ます。ちなみにいずれにしても分割後の割合は2分の1が上限です。2級でこの論点は細かいですね。難問にします。

08.老齢給付(厚生年金保険)

問題7

難問 正解は4。これは1級問題でした。確定拠出年金の支払開始年齢の上限は75歳です。難問です。

11.公的年金以外の年金

問題8

難問 正解は4。D分野との横断的な問題で超難問。選択肢1はD分野01.税の分類から。選択肢2はA分野11.公的年金以外の年金とD分野04.給与所得・退職所得の中から、選択肢3はA分野11.公的年金以外の年金から、選択肢4はA分野06.公的年金の概要で解説しています。4については論点が細かく当てるのは難しいですね。

01.税の分類
06.公的年金の概要
11.公的年金以外の年金

問題9

難問 正解は3。これはもう難問というかムリ問。FP1級では毎回数問はこういった「テキストにないやつ」が出され得点率を調整されるのですが、ついにFP2級にまで浸食してきました。もうこれはハズシても気にしないのがいいです。ただ、正解の3番は試験範囲なので当てるべきではあります。
1,リバースモーゲージは老後の生活費確保のために自宅不動産を担保にしてお金を借りる「不動産担保ローン」。死んだあとは不動産を売却し穴埋めしますが、ノンリコース型はその債務が免除されます。適切。
2,サービス付き高齢者向け住宅は安否確認、生活相談、生活支援などが受けられます。知らんけど。
3,任意後見契約は公正証書です。こちらに関しては06.遺言・遺留分等で解説しています。不適切なので正解は3です。
4,確定拠出年金。適切です。11.公的年金以外の年金

問題10

難問 正解は1。これもまた難問。1級テキストにもすべては載せてないです。2級どうなってるんだ。しかもここに至るまでほぼ「不適切を選びなさい」です。すごい偏りですね今回。
1はFPWiki範囲外。1級テキストでも範囲外。日本政策金融公庫の企業融資です。投資目的で貸すはずありませんよね?不適切です。
2,マル保融資。これは1級クラス問題。1級サイトの19.中小企業の資金調達に載せています。資本金と従業員数が要件になってきます。
3,ABL。ようやくいつもの2級問題。14.中小法人の資金計画で解説。
4,ついにクラウドファンディングまで問題に出てきた!!一般に知られるとおりですね。買ったり寄附したりです。

問題11

普通問 正解は1。少額短期保険の問題。保険法の適用となるかを問われました。保険法は保険契約者利益の保護と保険会社の義務を定めた法律。当然適用となります。ただし補償目的の契約者保護機構の対象にはなりません。

01.保険制度と契約者保護制度
03.生命保険商品・第三分野の保険
05.生命保険料控除

問題12

易問 正解は4。こども保険では契約者が亡くなったら払込不要で契約は継続し、満期保険金が支払われます。契約者死亡時と被保険者死亡時で混同しないようにしましょう。

03.生命保険商品・第三分野の保険

問題13

普通問 正解は1。支払開始日前なので年金受取額ではなく払込相当額が戻ります。他は適切ですね。

03.生命保険商品・第三分野の保険

問題14

難問 正解は2。これも2級とは思えない難問ですねー。1級サイトのリンクを貼っておきます。契約には同意が必要、保険期間は1年、貯蓄性のない定期保険の保険料は損金算入、ヒューマンバリュー特約を付けると死亡保険金は法人が受け取ります。

03.生命保険商品・第三分野の保険
07.法人の生命保険の税務
03.生命保険等商品(1級サイト)

問題15

難問 正解は4。4のようなケースでは2024年に組み込まれます。適切。細かい論点ですね。

05.生命保険料控除

問題16

普通問 正解は3。個人年金は個人年金保険料控除の対象になります。所得分類は雑所得です。

06.個人の生命保険の税務

問題17

易問 正解は1。親は補償対象外ですね。

10.自動車保険

問題18

易問 正解は3。実際に何に使ったかは関係なく、あくまでも損失を補てんするのが保険金なのです。車両保険は非課税なのでこれも非課税です。

12.個人の損害保険の税務

問題19

易問 正解は1。介護保険。40~65歳までしか入れないなんてこんなのあっても誰も加入しないでしょ?加入条件ではなく保障対象の認定基準が公的介護保険と連動してる商品はあります。混同しないようにね♪

03.生命保険商品・第三分野の保険

問題20

易問 正解は4。火災の被害は火災保険が担当であります。機械保険は火災は対象外です。

11.傷害保険・賠償責任保険

問題21

普通問 正解は1。CIとDI、CIは景気の大きさやテンポを表していて、DIは景気の波及度合い。CIを中心として公表されます。

02.経済指標

問題22

難問 正解は2。ETFは上場投資信託。投資信託を株のように扱うものなので、売買方法も株式と同じ。手数料は掛かりますが信託財産留保額は掛かりません。

09.投資信託

問題23

普通問 正解は2。各種ある債券利回りシリーズの中で私は所有期間利回りが一番むずかしいですね。買った値段と売った値段、そして持ってた期間が関係してきます。式にするとこう。
{0.5+[(100-101)÷5]}÷101×100=0.297→0.30%
一列に書くとすごくわかりにくい・・・。
下記リンク先をご覧くださいね(^^)/

05.債券の利回り

問題24

難問 正解は3。2級であまり問われない論点。市場区分変更は基準を満たす必要があり審査があります。

07.株式投資の基礎知識

問題25

難問 正解は4。出ました足止め問題。上から計算して確かめる必要があるため、時間稼ぎが狙いですから正解は3か4が多いよ・・・っていうギャンブルみたいな解説はやめて、しっかり解説します。
ROE=3000億÷15000億×100=20%
PER=18000円÷(3000億÷3億)=18倍
PBR=18000円÷(15000億÷3億)=3.6倍
配当利回り=(540億÷3)÷18000円×100=1%

不適切は4番となります。

08.株式の投資尺度

問題26

難問 正解は3。FP1級問題が出ました。1級取得まで狙っていない方は捨て問にしても作戦的には問題ありません。解説は1級サイトのリンクを貼りますのでそちらを参考に。

「外貨預金の円換算利回りの計算」の問題です。

[134×(1+0.03×1)-1]÷130÷1×100=6.169

よって6.17%、正解は3番になります。

13.海外投資(FP1級Wiki)

問題27

普通問 正解は4。これもなかなか難しい問題ですね。
1はクーポンスワップ。クーポンとは利息の事。金利同士を交換します。1級テキスト記載。
2はヘッジ取引。これは解説の売りと買いが逆になっています。先物取引っていうのは予約購入・予約販売(将来買います売ります)みたいなものなので、将来価格が下がるっていうなら売りヘッジ、価格が上がるってなら買いヘッジをするべきですね。
3はコールとプット。権利なので行使しないことも選べます。これはコールもプットも同じ。
4もコールとプットについて。どちらもプレミアムと呼ばれていますね。これは簡単だったかも。4が適切です。

11.金融派生商品

問題28

易問 正解は1。これはそっくりそのままテキストが載った感じ。ポートフォリオのリスクは、各資産のリスクを組入れ比率で加重平均した値以下です。

12.ポートフォリオ運用

問題29

易問 正解は2。そのまま掲載されています。易問。譲渡損失の金額は翌年以後3年間繰り越せます。

13.金融商品と税金(NISAなど)

問題30

易問 正解は3。本来C分野の関連法規からの問題ですが、適切は3番。B分野からでした。

01.保険制度と契約者保護制度(B分野)
15.金融商品取引の関連法規

問題31

易問 正解は2。これはほんとに税の基本的な問題。全体像をわかっているかを問う良問ですね。当てておきましょう。

01.税の分類
02.所得税の仕組み

問題32

普通問 正解は1。不動産はたとえ事業的規模で行っていたとしても事業所得ではなく不動産所得になります。良く問われる論点です。
選択肢4がキラー問題でした。無利息での貸付はどうなるのか。問題文には「経済的利益」と書いてあります。経済的利益?借りたお金は返さなければいけないので利益ではありません。この場合の利益は「無利息でお金を借りれる」という事です。つまり、本来取られる利息分得している事になるわけです。この部分は社員のために会社が負担(というかオマケというか)してくれているわけですから、つまりこれは給与です。給与所得となります。

02.所得税の仕組み
05.不動産所得・事業所得・雑所得
04.給与所得・退職所得

問題33

普通問 正解は4。損益通算の問題。これは裏を突かれた感じ。損益通算の問題は決まって不動産所得や譲渡所得の「損益通算できないもの」が出題されるので、できないほうだけ覚えてきた人が多かったかも。今回の問題は「出来る」パターン。選択肢4が適切となります。
まぁとはいえ、他の選択肢は不事山譲から外れていたり、定番の不動産の負債の利子だったりしたので迷うことはなかったかも。

07.損益通算・繰越控除

問題34

易問 正解は3。これは易問すぎる易問。当てておかないとですね。大学生の年齢に当たる期間は特定扶養親族として控除が大きくなりますね。

08.所得控除①(物的控除)
09.所得控除②(人的控除)

問題35

易問 正解は3。これも簡単な問題ですね。青色専従は優遇があるのでその代わり配偶者控除は使えません。また、選択肢2ですが、青色控除を受けるには期限厳守です。

11.所得税の申告・納付

問題36

普通問 正解は2。新規法人の申告は設立から3ヵ月以内ですね。更正については1級サイトにしか載せていませんでした。5年以内で正当です。

13.法人税

問題37

易問 正解は1。損金算入の問題。交通反則金は法律に違反してるんだからダメですよね(;^ω^)

13.法人税

問題38

易問 正解は1。課税期間は法人は前々年度、個人事業主は前々年ですね。他はすべて正当です。

14.消費税

問題39

易問 正解は3。二分の一未満だと時価になっちゃいますね。役員会社間のやりとりは毎回1問は出てくるのでしっかり覚えましょう。

15.会社役員間の税務

問題40

普通問 正解2。税引前当期純利益は経常利益に、不動産などで発生する特別利益を加算、特別損失を引いたものです。ちなみに経常利益は営業利益+営業外収益-営業外費用となります。この辺むずかしいですね。

16.決算書の分析

問題41

普通問 正解は3。少しわかりにくいのですが、建物の状況を示す表題部の表題登記は1ヵ月以内にしないといけません。この問題文は権利部について語っているので不適切となります。権利部はそもそも登記義務がないのです。

01.不動産登記

問題42

普通問 正解は4。実際に賃貸に使ってなくても賃貸業利用した想定で収益還元法を用いることができます。

02.不動産の価格

問題43

易問 正解は3。共有している不動産であっても、その人がもつ共有持分のみの譲渡であれば他者の同意はいりません。

05.売買契約上の留意点

問題44

易問 正解は3。一般定期借地権の存続期間は50年以上です。

03.借地借家法

問題45

易問 正解は2。普通借家契約の解約の申し入れは、その日から6ヵ月で成立。問題文の通りです。
ちなみに選択肢1の存続期間1年未満は無期限となります。3は良くある公正証書「等」ってやつですね。公正証書が必須ではないです。定期借家契約の期間は自由です。

03.借地借家法

問題46

易問 正解は4。道路斜線制限は道路の陽当たりや風通しを良くするためなので、すべての地域に適用されます。

06.都市計画法
07.建築基準法

問題47

普通問 正解は1。マンションの管理組合の構成員は全員対象です。

04.区分所有法 宅地建物取引業法

問題48

普通問 正解は3。建物の表題登記は非課税です。

09.不動産の取得・保有と税金

問題49

難問 正解は1。土地を譲渡した場合に、相続や贈与で取得した不動産なら所有期間は前所有者の取得日を引き継ぎます。FP1級クラス問題でしたが2級サイトに盛り込みました!

10.不動産の譲渡と税金

問題50

易問 正解は2。NPV法は収益の現在価値から投資額を引いて判定。そのままその通りです。1級になるとこのあたりもちゃんと理解しなければなりませんが、2級であればDCF、NPV、IRR、DSCRなど主要なものを暗記しちゃってもいいかと思います。

14.不動産の投資判断

問題51

易問 正解は4。定期贈与は死んだら終わりです。ちなみに死因贈与は遺言に似ていますが、お互いの同意が必要なのです。

01.贈与と贈与税

問題52

易問 正解は4。これも簡単な問題。土地の名義を変えたらあげたってことですよね。課税されます。非課税財産に該当するのは社会通念上仕方ないかぁってものが多いです。生活費、離婚の財産分与、お香典などは非課税なワケです。

01.贈与と贈与税

問題53

難問 正解は1。FP1級問題でした。贈与で難問を出してくるのは珍しい気もします。ほぼほぼ1級サイトに掲載していますのでリンク先をご覧ください。試験対策的には捨て問にして問題ないかと思います。ちなみに物納は認められておらず延納は5年。これは2級サイト掲載です。

01.贈与と法律・贈与税(FP1級WIki)
02.贈与税の計算と申告・納付

問題54

普通問 正解は2。成年後見制度の問題。判断力が不十分になると後見人を立ててその人が財産管理をします。家庭裁判所が審判を下し、その内容が登記されます。被後見人の手続きを取り消すこともできるようになります。テキストにはさらりとしか無い問題ですが、一般的な知識としてこの程度は必要です。覚えておきましょう。

06.遺言・遺留分等

問題55

難問 正解は2。難問でした。相続分取戻権というそうです。知った時から1ヵ月以内に行使する必要があります!

04.相続と法律
07.相続税の基礎知識

問題56

易問 正解は3。相続に関係している人は立会人にはなれませんね。当然です。

06.遺言・遺留分等

問題57

難問 正解は3。未払年金は受け取った人の所得になり、一時的なものなので一時所得になります。これ、金融機関の人なら当たり前に知ってることだと思うんですけどねー。テキスト入りしていないので難問とします。

07.相続税の基礎知識
06.一時所得・雑所得・山林所得(FP1級サイト)

問題58

易問 正解は2。これはちょろすぎますね。F分野の問題なのにどうした?!ってくらいちょろい。実子がいなければ養子は2人までです。

08.相続税の計算

問題59

普通問 正解は2。使用貸借は自用地評価ですね。

10.財産評価(金融資産・宅地・建物)

問題60

難問 正解は4。最後に超難問を持ってきました。これは1級にも論点にないので捨て問でいいと思います。取締役はそもそも株主でないといけないという定めはないそうです。「株式会社は、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。ただし、公開会社でない株式会社においては、この限りでない。」(331条2項)となっています。

05.遺産分割

まとめ

集計!!

易問 26(前回27)問!
普通問18(前回21)問!
難問 16(前回12)問!

今回は難問多発!!2級の難易度は上がり続けてる印象ですね。
とはいえですね、今回も、易問をしっかり押さえてさえおけば
あとはサイコロ(確率)でも合格ラインに到達できる試験。
沼と呼ばれる1級試験は異常な難易度ですが、2級は正常な範囲。
基本をどれだけ押さえて理解できるか。さらにその他の部分をどこまで暗記できるか。そこが重要です。
確かに数問は「こんなのわかんないよ。ひどいわ」っていう出題もありました。
ですが、その数問がどれだけ難しくても、合格ラインにはさほど影響はないと思います。
今回残念だった方も恐れることなく学んでいきましょう。

サービス問題は各分野にちりばめられていましたし、難問もまんべんなかったです。
いつもより難問が多いのは苦戦要因ですが、そこまで意地悪な回ではなく、充分攻略できたと思います!!

受検されたみなさま。おつかれさまでした!!

この分析が少しでもお役に立てれば幸いです!!
(`・ω・´)ゞ

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